お手入れの前に:同じ素材でも製品によって適切な方法は異なります。製品の取扱表示がこの記事の内容より優先します。判断に迷う場合は安全にお手入れするためにをご確認ください。

革靴の塩汚れを処置する順番 塩が付着した革靴を、乾いた状態の確認、余分な塩の除去、柔らかい布での拭き取り、自然乾燥、仕上げの順に扱う図 白い跡を、いきなり強くこすらない 靴の取扱表示を確認する起毛革、特殊仕上げ、防水膜付きは表示・メーカー案内を優先する 乾いた塩や泥を、柔らかいブラシで軽く取る白い粉を革へ押し込まない。取れない跡だけを次の工程へ残す 柔らかい布で拭き、別の清潔な布で残りを取る液をためない。濡れた状態でクリームや熱を重ねない 風通しのよい室内で自然乾燥し、乾いてから仕上げを判断するヒーター・直射日光・ドライヤーは避ける。白さや色むらが残れば専門店へ相談する

凍結防止剤や融雪剤がまかれた路面を歩いた後、革靴に白い線や粉が残ることがあります。ここでは、白い付着物が塩汚れだと判断でき、かつ靴の取扱表示に水拭きや革用クリーナーを禁じる記載がない場合の、平滑な本革の処置を扱います。起毛したスエード・ヌバック、エナメル、特殊な防水膜付きの靴は、同じ「革」でも仕上げが異なります。靴そのものの表示やメーカーの案内があれば、この記事よりそちらを優先してください。

白いものが塩か、水シミ・脂肪酸析出・カビかを決められないときは、先にleather_shoes_water_stain_ringで外観を照合します。塩汚れのつもりで液体を加えると、別の現象では手入れが逆になるためです。

路面の融雪剤を見たことだけでは、塩汚れと決めない

塩汚れは、冬に歩いた後に白い跡が出る典型的な場面ですが、路面に融雪剤があったことだけでは断定できません。Timberlandは革・スエード・ヌバックの靴の塩汚れに対して、余分な塩を落としてから処置する手順を示しています。[S01] 一方、白い跡の原因には塩以外もあります。

塩らしい粉や白い線が、アッパーだけでなく縫い目やコバの近くにも付き、冬の屋外歩行の直後から見えているなら、次の順番で少量から扱います。カビのようなにおい、毛羽立ち、広がる斑点がある、または中古靴の付着物で由来が分からない場合は、自己処置を止めて専門店へ相談してください。

革靴の状態を確認し、汚れを取り、乾燥後に手入れへ進む順番を示す図

先にブラシで、表面に残る塩と砂を外す

乾いて固まった白い粉を、濡れ布巾で最初からこすらないでください。まず柔らかいブラシか乾いた柔らかい布で、甲、縫い目、コバに残る粉と砂を軽く取り除きます。Timberlandの塩汚れの手順も、最初に余分な塩をブラシで落とす順番です。[S01]

この段階では、白い跡を完全に消そうとしません。強く磨いて銀面を傷つけたり、塩と砂を革へ押し込んだりするより、動く付着物だけを取り除くのが目的です。濡れている靴なら、付着物を軽く落とした後に、ヒーターを使わず風通しのよい場所で表面の水気を引かせます。Blundstoneも、革靴はヒーターや直射日光から離して自然乾燥させるよう案内しています。[S02]

薄めた酢水は、靴全体でなく白い跡から試す

Timberlandは塩汚れに、酢1に対して水2の混合液を柔らかい布で使い、その後に清潔な布で酢の残りを拭き取る方法を示しています。[S01] これは同社の革・スエード・ヌバックの靴を対象にした案内です。手元の靴の表示が別の洗浄剤や水分量を指定しているなら、その指定を優先します。

平滑な本革で表示上問題がなければ、混合液を靴へ直接注がず、柔らかい布を湿らせて白い跡の小さな範囲から拭きます。次に別の清潔な布で、残った液をそっと取ります。一度で消えないからと液を何度も足したり、片足の一点だけをびしょ濡れにしたりしないでください。色が濃く変わる、表面がべたつく、色が移る場合は止めます。

酢水を使うことに抵抗がある、靴の表面が起毛している、または汚れが広い場合には、革向けと明示された専用品を選ぶ方法もあります。例えばTimberlandのRenewbuck Foaming Cleanserは、塩を含む頑固な汚れ向けで、レザー・スエード・ヌバック・キャンバスに使えると案内されています。[S03] ただし、製品が対象に含める革の種類と、あなたの靴の仕上げが一致するかは別です。初めて使うポリッシュやクリーナーは、目立たない箇所で変化を確認してからにします。[S02]

乾燥してから、白さと手ざわりをもう一度見る

処置の直後は、革が湿って見え方が変わります。Timberlandは酢の残りを拭いた後、風通しのよい場所で一晩乾燥させる手順です。[S01] Blundstoneも自然乾燥を案内しており、人工的な熱は革を硬化、収縮、ひび割れさせるおそれがあると説明しています。[S02]

乾いた後に白さが消え、手ざわりにも変化がなければ、いつもの革用クリームや保護剤を使うかを靴の表示に沿って決めます。処置中に水分を使ったからといって、直後に油分の多いクリームを厚く重ねる必要はありません。色むらや白い輪が残る、革が硬くなった、ソールとの境目まで変色した場合は、家庭で洗浄を繰り返さず、靴修理店や購入元へ靴を見せてください。

塩を含む付着物は革を傷め得るため、Blundstoneは付着した場合にすぐ清掃するよう案内しています。[S02] 次に雪道を歩く予定があるなら、帰宅直後に白い粉と泥を軽く確認する習慣を作るほうが、跡が濃く出てから強い処置を試すより安全です。

出典