お手入れの前に:同じ素材でも製品によって適切な方法は異なります。製品の取扱表示がこの記事の内容より優先します。判断に迷う場合は安全にお手入れするためにをご確認ください。

加熱による乾燥は、接着部の剥離や革の収縮を招くことがあります。可能な場合は陰干しをご検討ください。

乾ききらない靴、そのまま履いていい? 梅雨・長雨の複数足ローテーション判断

梅雨や長雨が続くと、靴が乾く速さより次に履く日のほうが先に来ます。ここで迷うのは乾かし方ではありません。乾ききっていない靴を、そのまま履いてよいかどうかです。判断の起点になるのは暦日ではなく、靴の内部が実際に乾いているかどうかです。[R01]

ずぶ濡れの靴を帰宅直後にどう扱うかという単発の応急対応はshoes_soaked_first_responseが扱っています。この記事が扱うのは、同じ状況が何日も続くときに何足をどう回すかという運用側の判断です。素材ごとに洗ってよいか、クリームを使ってよいかという手入れの分岐は取扱表示の読み方であり、shoe_care_label_and_material_readingにあります。表示の読み方そのものはここでは繰り返しません。

帰宅後の手順は応急対応と同じで、分かれるのは翌朝です

美津濃株式会社(ミズノ公式ユーザーサポート)は、雨に濡れた場合は乾いた布で水分を拭き取り、吸水性のよい紙を詰めて形を整え、風通しのよいところで陰干しするよう説明しています。[R01] 拭く順番、紙を替えるタイミング、置き方といった細部はshoes_soaked_first_responseにまとめてあります。毎日続く状況で効いてくるのは、その手順を終えた翌朝の扱いのほうです。

翌朝に触って湿りが残っていたら、その靴は今日休ませます

指を入れて届く範囲で、内部に湿りが残っていないかを確かめてください。表面が乾いて見えても、かかとの内側やつま先の縫い目付近には湿りが残っていることがあります。湿ったまま履けば、その日の着用時間ぶんの湿気と汗が上乗せされ、乾くまでの時間はさらに延びます。乾かないまま連日履き続けることは、雑菌が増える環境を毎日更新し続けることに等しく、ミズノが休息を挙げている理由もここにあります。[R01]

「昨日の夜からもう十分経った」という時間の数え方はやめてください。材料は手ざわりだけです。乾燥にかかる時間は気温・湿度・靴の構造で変わり、この記事が参照した2つの資料には気温・湿度別の乾燥時間の目安が書かれていないため、何時間で乾くという数字をこの記事から示すことはできず、あなたの靴が乾いたかどうかは触って確かめる以外に決め方がありません。

2日休ませるには、最低2足、余裕を見るなら3足が要ります

株式会社アシックス(ASICS WALKING JOURNAL)は、革靴について1日履いたら最低2日間は休ませることを勧めています。[R02] これは革靴を対象にした推奨です。スニーカーや合成繊維の靴に同じ日数がそのまま当てはまるかは、この記事が参照した資料には書かれていません。ただし、汗を吸って乾ききらないまま連続して使うと雑菌が増えやすいという理由づけ自体は、素材を問わず共通します。[R01][R02]

この日数に沿うと、1足を履いた翌日と翌々日は別の靴を履くことになります。つまり最低でも2足、余裕を持たせるなら3足を交互に使う組み方が、休ませる日数を確保しやすい構成です。何足が正解かという断定的な基準は資料にありません。この記事が示せるのは、休ませる日数を満たせる足数という数え方までです。そして順番が回ってきても、乾いていない靴は履かないでください。ローテーションの各足について、前の節の確認を個別に行います。

3時間の着用で雑菌は約100万個に増えるとされています

ミズノは、雑菌の数がおよそ3時間の着用で約100万個に増えるとされること、その対策として「シューズにも休みを与える」ことを挙げています。[R01] 休ませる目的は、乾かすことと雑菌を増やさないことの両方です。表面が乾いて見えることは、休ませる日数を短くしてよい理由になりません。

湿度が高い時期は、乾いたと感じてからもう一度内部を触ります

湿度が高い時期は乾燥そのものに時間がかかり、乾燥が不十分なまま使い続けるとカビが生えることがあります。[R01] ミズノが挙げているのは冬季の結露ですが、湿度が高くて乾きにくいという条件は梅雨にも共通します。あなたの靴がこの時期に乾ききらないなら、乾いたと感じても内部を触って確かめる手間を省かないでください。なお、靴乾燥機や送風機で乾燥時間がどれだけ短くなるかは、この記事が参照した2つの資料に言及がありません。

急いでも、ドライヤーや暖房器具の温風は当てないでください

ドライヤーや暖房器具の温風を直接当てて急いで乾かそうとしないでください。急ぐ必要がある場合の対応はshoes_soaked_first_responseにあります。湿りが残った靴を順番だからという理由だけで履くこと、経過した時間だけで乾いたと決めて触る手順を省くことも、この記事が止めたいことです。

出典