お手入れの前に:同じ素材でも製品によって適切な方法は異なります。製品の取扱表示がこの記事の内容より優先します。判断に迷う場合は安全にお手入れするためにをご確認ください。

スプレー製品は必ず屋外またはよく換気した場所で使用してください。

防水スプレーの缶に「フッ素系」「シリコーン系」とあると、どちらが強いかだけを比べたくなります。けれど、革靴、スエードのスニーカー、ナイロンのランニングシューズでは、表面に残したい感触も空気の通り方も同じではありません。成分名は、靴に合う製品を絞るための入口です。最後は缶に書かれた対象素材で決めてください。

防水成分の系統から缶の対象素材表示へ進む図 フッ素系と書かれた製品は対象素材と通気性の説明を確認し、シリコーン系と書かれた製品は膜を作る説明を確認してから、どちらも靴と缶の表示が合うときだけ小範囲テストへ進む判断図 成分名は入口。最後は素材表示で決める フッ素系と表示された缶 繊維を覆い、通気性を保つという製品説明がある。革・起毛革・布地でも対象素材の列挙を必ず確かめる シリコーン系と表示された缶 膜を作るという説明がある。成分名だけで革や起毛革へ使えるとは決めず、用途欄と靴メーカーの注意書きを照らし合わせる 靴の素材表示と缶の対象素材が一致したときだけ進む 銀付き革、スエード・ヌバック、合成皮革、ナイロン、布地などの記載を1つずつ確認 一致しても、目立たない場所で試して色・手触りの変化を見てから全体へ

フッ素系は、革や布の「息苦しくなさ」を残したいときに候補になる

コロンブスはアメダスについて、フッ素系防水成分が水滴をはじき、素材の通気性を損なわないと説明しています。[F01] 同社はフッ素系を、通気性を必要とするレザーなどに適すると位置づけています。[F01] 銀付き革のローファー、スエードやヌバックの起毛革、布地のスニーカーのように、表面を密閉する感覚を避けたい靴では、まずフッ素系と表示された製品を候補にできます。

ただし「フッ素系なら革なら何でもよい」わけではありません。コロンブスのフッ素樹脂製品でも、用途として並ぶのは銀付き革、起毛革、合成皮革、ナイロン、布地です。[F02] エナメル、特殊なプリント、接着飾り、膜材を使った靴まで含むとは書かれていません。靴の取扱表示が追加の防水処理を止めているなら、その表示を優先してください。

シリコーン系は、膜を作るという説明を読んでから選ぶ

シリコーン系についてコロンブスは、素材に膜を作り空気を通さないと比較しています。[F01] これは同社のアメダスとの比較説明であって、すべてのシリコーン系製品の性能や使える素材を一律に示す資料ではありません。手元の缶に「シリコーン系」とあっても、その一語だけで革、スエード、メッシュへ使える・使えないと決めることはできません。

選ぶときに見る順番は、成分名より用途欄です。ツヤ革、起毛革、合皮、ナイロン、布地のどれが対象として書かれているかを読み、靴側の素材表示と重なるか確かめます。素材の名称が一致しない、または靴メーカーの注意書きが見つからない場合は、噴かずにメーカーまたは販売元へ確認するのが安全です。

防水スプレーの缶を読む順番 防水スプレーを選ぶ際に、成分系統、対象素材、靴の取扱表示、目立たない場所での試用、噴霧距離と乾燥の順で確認する手順図 缶を読む順番は、成分名から小範囲テストまで 1フッ素系/シリコーン系を確認する 2用途欄の素材名を照らす 3靴側の注意書きと突き合わせる 4目立たない場所で試し、乾かして見る

色や手触りは、成分系統が合っていても別に確かめる

コロンブスのフッ素樹脂製品は、使用前にほこりや汚れを落とし、約20cm離して均一に噴くよう案内しています。[F02] シミや色落ちしやすい素材では、目立たない部分で先に試すことも同じ製品ページに明記されています。[F02] フッ素系・シリコーン系のどちらを選んでも、この確認は省けません。

特に起毛革は、色が濃く見えたり毛並みが変わったりすると、濡れたかどうか以上に見た目が気になります。コロンブスの案内には、スプレー直後に色が濃くなっても約5〜10分で元の色に戻る場合があること、浸透性のよいヌメ革や起毛革では15分以上の乾燥が必要なことが示されています。[F02] これは同製品の条件です。ほかの缶の乾燥時間へ流用せず、ラベルどおりに待ってから判定してください。

この記事は成分系統と素材適合を扱っています。新品のうちに使うか、雨の直前に使うか、洗浄後に再施工するかというタイミングの判断は、shoes_waterproof_spray_timingで扱います。

出典