お手入れの前に:同じ素材でも製品によって適切な方法は異なります。製品の取扱表示がこの記事の内容より優先します。判断に迷う場合は安全にお手入れするためにをご確認ください。

薬剤は必ず目立たない場所で試してから使い、製品自体の使用上の注意(換気・混ぜてはいけないもの)をご確認ください。

洗剤はあとからでも使えますが、未使用の状態は戻せません

手入れは、やり直せます。今日ブラシをかけなかったとしても、明日かければ同じところへ戻ってきます。返品やサイズ交換、初期不良の相談だけは、そうはいきません。新品の靴へ洗剤や保護剤を使うと受領時の状態が確認しにくくなり、あとから未使用だと示すための材料が減ってしまうからです。

そこでこの記事は、汚れの落とし方から始めません。あなたがその靴を返したいのか、不具合として相談したいのか、それとも通常の汚れとして手入れへ進むのかを、洗う前に決めるところから書きます。

Nike Japanが見ているのは、靴そのものだけではありません

Nike Japanの通常返品条件は、未使用であることに加えて、受領時と同じ状態であることを求めています。対象には箱やタグなどの付属物も入ります。保証条件が書かれた商品については、ラベルや保証カードを確認するよう案内しています。[N01] これは一社の条件であり、他の販売店へそのまま当てはめることはできません。

条件が靴だけを見ていないということは、返品や初期不良の相談へ進むかもしれない段階で残しておくものも靴だけではないという意味になり、箱や同梱書類を先に捨ててしまった時点で、選べる道が一つ減ることもあります。残すのは、注文番号とレシート、靴全体と左右、汚れや不具合の接写、サイズや製造情報のタグ、そして箱と付属品と同梱書類です。ここまでが、相談を受ける側が状態を判断するための材料になります。

あわせて、いつ、どこで、どの程度履いたかを事実として書き留めておいてください。慣らし履きの範囲について聞かれたときに、記憶ではなく記録で答えられます。すでに手入れ用品を使ってしまっているなら、その製品名と、実施前後の写真も一緒に残しておきます。

相談しないと決めてから、手入れへ進みます

新品の靴について返品、初期不良、乾いた汚れ、液体汚れの状況別に最初の行動と手入れ可否を示す図

上の図は、返品を考えている場合、初期不良を疑う場合、乾いた汚れの場合、液体の汚れの場合の四つについて、最初の行動と手入れへ進んでよいかを示したものです。個別製品の取扱表示を置き換えるものではありません。

返品も保証相談もしないと決め、製品の公式表示で手入れができると確認できた場合だけ、次へ進みます。ここは順番に意味があるので、手順として並べます。

  1. 乾いた砂やほこりを柔らかいブラシで落とす。
  2. メーカー指定品がなければ、低刺激・無着色洗剤を目立たない所で試す。
  3. 布やブラシへ少量を取り、靴を浸さず狭い範囲を処置する。
  4. 湿らせた布で洗剤分を拭き、熱源を避けて自然乾燥する。

New Balanceは自社製品について、低刺激で無着色の洗剤を目立たない場所で試すこと、ブラシと湿らせた布を使うこと、自然乾燥することを案内しています。[N02] 目立たない場所から始めるのも、靴を浸さないのも、熱源を避けるのも、一度で落ちなかったときにやり直せる幅を残すためです。強い薬剤で一気に片付けようとすると、返品の話が終わっていない靴では、失うものが二重になります。

新品スニーカーが汚れたとき、返品判断から手入れまでの順番を示す図

手入れのあとで返品条件がどう変わるかは、購入先ごとに違います

手入れを行ったあとに返品や保証がどう扱われるかを、すべての販売店へ共通して決める基準は、今回確認した範囲では見つかっていません。「慣らし履き」が未使用返品の範囲に入るかどうかも同じで、購入先と商品ごとに異なるため、個別に確認するほかありません。

ですからこの記事では、何日まで履いたら返せる、といった線引きは書きません。あなたの靴について答えを持っているのは、買った店と、その商品に付いてきた保証条件のほうです。迷いが残っているなら、洗剤へ手を伸ばす前に、そちらへ聞いてください。

出典