お手入れの前に:同じ素材でも製品によって適切な方法は異なります。製品の取扱表示がこの記事の内容より優先します。判断に迷う場合は安全にお手入れするためにをご確認ください。

スプレー製品は必ず屋外またはよく換気した場所で使用してください。

「新品のうちに」「雨が降る前に」という理由だけでは、かける時期は決まらない

防水剤は、置かれている棚が同じでも、対象にしている素材が製品ごとに違います。Dannerは防水製品をスエード/ヌバック向けとフルグレイン向けなどへ分けて案内しており[P01]、3Mもスエード/ヌバック用のScotchgardプロテクターをスムースレザーやポリッシュレザーへ使わないよう明記しています。[P03] あなたが最初に見るのは天気ではありません。靴そのものの素材表示と、手に持っているスプレーが対象としている素材、この2つです。

この記事では、靴のメーカーが追加の防水処理を認めているかどうかと、防水剤の表示がその素材を対象としているかどうかを突き合わせるところまでを扱います。素材表示そのものの読み方はshoe_care_label_and_material_readingにあります。

靴側の表示と缶側の表示が両方合ったときだけ、全体へ噴く

新品、スエード、革、布、装飾素材、濡れた靴について防水スプレーの表示確認と施工可否を示す図

確認は二段構えです。まず靴のメーカーが追加の防水処理を認めているかを見て、次に防水剤の表示がその素材を対象としているかを見ます。片方でも外れたら使いません。手元の靴に取扱説明書があり、缶に表示があるなら、ここから先の説明より先にそちらへ従ってください。

表示どうしが合っているように見えるときでも、そこで全体へ噴くのは早すぎます。Dannerは自社の防水スプレーについて変色やシミが起きる可能性を示したうえで、全体へ使う前に目立たない場所での小範囲テストを求めているからです。[P02] 表示が語るのは素材の大分類までで、その靴に使われている染料や仕上げまでは語りません。

初回・再施工・雨の直前・洗浄後で、見るものが入れ替わる

新品のうちに一度かけておくという決め方は一般論として広く流通していますが、Dannerの案内が対象素材を製品ごとに分けている[P01]以上、履く前かどうかよりも、靴と防水剤の公式表示が両方とも適合しているかどうかが先に来ます。再施工も同じです。何日おき、何回履いたらという固定の日数ではなく、防水剤のラベルに書かれた再施工の条件・回数・乾燥時間に従ってください。噴霧距離、使用量、乾燥時間、再施工の間隔について、すべての防水スプレーに共通する数字は、この記事で当たった範囲の一次資料には出てきませんでした。ラベルごとに違う前提で読んでください。

雨の直前だけは、判断が一つ増えます。ラベルが求める乾燥時間をその場で確保できないなら、急いで噴くのではなく、その日は別の靴を履いてください。洗ったあとにかけ直す場合は、靴が完全に乾いていること、表面に汚れが残っていないこと、靴のメーカーが再施工を認めていること、この3つがそろってからにします。

噴くときは、靴ではなく周囲と自分の側の指示を読む

製品ラベルには、換気、火気、吸入、保護具、乾燥時間についての指示が書かれています。屋外での使用が指定されている製品を屋内で噴霧しないこと、床や壁や周囲の品物へ飛散させないことも、この欄に含まれます。靴に合うかを確かめたあと、噴く場所を決める前にここを読んでください。

小範囲テストで色が変わったり、表面がべたついたりしたときは、そこで全体への施工をやめてください。Dannerが変色・シミの可能性を明記している[P02]とおり、表示の照合をすり抜ける組み合わせは残ります。なお、施工すれば「完全防水」になるのかどうか、施工後の効き具合を家庭で数値として確かめる共通の方法があるのかどうかは、両社の案内からは分かりませんでした。効いているかどうかは、履いたあとの濡れ方で見ていくことになります。

防水スプレーを噴く前に靴側の表示、スプレー側の対象素材、小範囲テスト、乾燥時間の順に確認する手順図

出典